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遠隔画像診断 コラム

遠隔読影の費用相場はどれくらい?費用の内訳も解説

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遠隔読影は、医療現場での画像診断の効率化と専門性の向上を図るための重要な技術です。しかし、その導入にはそれなりに費用がかかります。費用対効果を理解するためにも、どの程度のコストがかかるのかを確認しておきましょう。

本記事では、遠隔読影の導入費用やランニングコストなどの相場や費用の考え方について詳しく解説します。

遠隔読影の費用の内訳と相場

遠隔読影を導入する際には、さまざまな費用が発生します。費用は遠隔画像診断支援サービスを提供する企業によって異なり、一般的な費用の内訳としては、読影費用、部位加算、スライス加算、時間外対応料金、初期費用、月額費用などがあります。

遠隔読影の導入にかかる費用の詳細と相場について詳しく見ていきましょう。


読影費用

読影費用は、1件ごとの画像診断に対して発生する基本的な費用です。CTやMRIなどの検査の種類ごとに料金が設定されているケースと一律料金のケースがあります。料金相場は2,000~3,000円前後です。

部位加算

部位加算は、特定の部位の読影において加算される費用です。対象となる複数の部位を同時に撮影したものを読影する場合、それだけ加算額が高くなります。

例えば、胸部と腹部が特定部位の場合、これらの部位を同時に読影する際にそれぞれに対して料金が加算されます。

一般的には、一部位ごとに1,000~3,000円前後が加算されます。

スライス加算

スライス加算は、一定枚数以上の読影で加算される料金です。

例えば、数百スライスまでは通常料金のみで、それ以上はスライス数に応じて加算されるようになります。正確な診断には十分な枚数の読影が必要なため、スライス加算がかかることを前提に費用を確認することが大切です。

時間外対応料金

緊急対応や時間外対応を依頼する場合、追加料金が発生する場合があります。追加料金の相場は、1件当たり500円前後です。

また、1枚単位で時間外対応料金がかかる場合もあるため、事前に条件を確認しておきましょう。

初期費用

遠隔画像診断支援サービスの利用には、初期費用がかかります。初期費用の内訳は、システムの導入費用、ネットワークの設定費用、必要な機器の購入費用などです。

例えば、遠隔読影用のソフトウェアやクラウドベースのPACS(医療用画像管理システム)のセットアップが必要です。ネットワークの設定では、高速でセキュアなインターネット接続が求められます。

また、導入の際に院内システムとの連携をどこまで行うのかによって初期費用が大きく変わってくる場合があります。連携の方法は大きく分類すると3つあります。

①PACSと依頼端末の接続を行う。
院内のPACS装置と依頼端末を接続して、読影依頼する画像を依頼端末へ送ります。
②レポート連携を行う
返却されたレポートを院内のレポートシステム等に取り込むことを示します。
レポート連携を行えば院内のあらゆる場所で読影レポートを確認することができます。
③オーダー連携を行う
院内のオーダリングシステムと依頼端末の連携を行うことを示します。
オーダー連携を行うことで、院内のシステムからシームレスに依頼することができるようになります。

月額費用

遠隔画像診断支援サービスの利用には月額費用がかかります。費用の内訳は、システムの保守・運用費用、データの管理費用などです。通常の場合、月額30,000円~50,000円程度が相場です。

遠隔読影の費用を抑える方法

遠隔画像診断支援サービスの導入に際して費用を抑える方法はいくつかあります。具体的に見ていきましょう。

複数社から見積もりを取る

遠隔画像診断支援サービスは、病院の規模や読影枚数、機器の種類など、さまざまな条件で料金が変動します。複数の遠隔画像診断支援サービスから見積もりを取ることで、コストパフォーマンスが良いサービスを選びやすくなるでしょう。

例えば、A社は求めている全ての条件を満たしているものの、一部の条件を満たしていないB社よりも費用が若干高い場合、差額分を超えるメリットがあるならばA社を選ぶという考え方もあります。

また、見積もりを取る際には、各社の提供するサービス内容やサポート体制も比較しましょう。

不要なサービスを省く

不要なサービスを省くことで、費用を大幅に削減できる場合があります。遠隔画像診断支援サービスにはさまざまなオプションが用意されているため、本当に必要かどうかを十分に検討することが大切です。

例えば、夜間や休日の緊急対応が少ない施設では、24時間対応のオプションを省くことでコストを削減できます。緊急読影が必要ない場合は、通常の営業時間内のサービスに絞ることもコスト削減につながります。

遠隔読影の費用についての考え方

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費用の安さを重視した結果、十分な効果を得られなくなるという失敗を避けるために、遠隔読影の費用を考える際は次のポイントを押さえましょう。

遠隔読影の導入のメリットと比較する

遠隔読影の予算を決める際は、導入のメリットと比較することが重要です。

遠隔読影の主なメリットには、専門医による高精度な診断、地域医療の格差解消などがあります。費用が安くても、メリットを得られないサービスを選んでしまうと、コストを無駄に消費することになります。

例えば、初期費用と月額費用が格安でも、緊急対応ができないようであれば、常勤の読影医に休日出勤を頼むことになるでしょう。その結果、休日出勤や時間外労働などによる人件費がかかり、遠隔画像診断支援サービスを利用していることに十分なメリットを感じられなくなる可能性があります。

読影医を雇用するよりも安く済む場合がある

遠隔読影の費用が高いことを理由に導入を悩んでいる場合は、読影医を雇用するよりも安く済む場合があることを確認しましょう。例えば、読影医を雇用する場合、年間の人件費は1,000万円以上になることが一般的です。これは、給与、福利厚生、研修費用などを含んだ総コストです。

一方、遠隔画像診断支援サービスを利用する場合、月額費用は数万円程度で済みます。そこに読影料金など諸費用を合わせても、年間の総コストは100万円から300<万円程度と、読影医を雇用するよりもコストを抑えられるのです。また、夜間や休日にも対応できるため、緊急時の対応が迅速に行えます。

さらに、遠隔画像診断支援サービスは枚数単位で料金が発生するため、読影枚数に関わらず一定以上の給与の支払いが必要な読影医の雇用と比べて、読影枚数が月のコストを抑えられる可能性があります。

ただし、遠隔画像診断支援サービスにも月額費用はかかるため、読影医を雇用する場合と遠隔画像診断支援サービスを利用する場合で、どちらのほうが低コストになるかは十分にシミュレーションを行いましょう。

費用よりも品質を重視する

読影は、疾患を発見したり進行度を診断したりすることを目的としているため、費用よりも品質を重視することが大切です。もし、低品質な遠隔画像診断支援サービスを利用した場合、医療ミスにつながる可能性も否定できません。

医療ミスは病院やクリニックの評判にも影響を与えるため、遠隔読影のコストを大きく超える損失を受けることになりかねません。費用が安いからといって必ずしも低品質とは限りませんが、十分な品質であることを何よりも重視してサービスを選ぶことが大切です。

費用と品質が必ずしも比例しないことを理解する

高額なサービスが必ずしも高品質とは限らず、反対に低価格なサービスが必ずしも品質が低いとは限りません。遠隔画像診断支援サービスを選ぶ際は、コストパフォーマンスを重視しましょう。コストパフォーマンスが高いという言葉は、コストに対して導入効果が高いことを指します。

同じ費用であれば、より高品質であったり、緊急対応が可能であったりするサービスを選ぶことが大切です。遠隔画像診断支援サービスには、一般的に月額費用がかかるため、少しでもコストパフォーマンスが高いサービスを選ぶことが、将来的なトータルコストの削減につながります。

遠隔画像診断支援サービスを評価する際には、以下の点に注目しましょう。

  • 診断精度:読影医の専門性や経験に基づいた診断精度
  • 対応スピード:緊急対応やレポートの返却速度
  • カスタマーサポート:技術サポートやアフターサービスの質
  • 利用者の評価:実際の利用者からのフィードバックやレビュー

どの情報も、Web上で簡単に入手できるとは限りません。気になるサービスを絞り込み、まずは問い合わせをして詳しい資料を受け取ることをおすすめします。

遠隔読影の流れ

遠隔読影を導入する際は、撮影からデータ受信までの流れを理解しておく必要があります。

遠隔読影の流れについて、詳しく見ていきましょう。

病院が撮影を実施

まず、病院やクリニックで画像の撮影を行います。通常の画像診断と同様に、適切な撮影技術と装置の設定により、十分な品質の画像を撮影する必要があります。

遠隔読影の実施機関・企業へ画像を送信

撮影が完了したら、遠隔読影を実施する専門機関や企業に画像データを送信します。高速かつ安全性が高いインターネット接続を利用して、暗号化された画像データを送信しましょう。

病院内のPACS(医療用画像管理システム)からクラウドベースの遠隔読影システムに画像をアップロードする方法が一般的です。これにより、遠隔地にいる読影医が画像を速やかに受信し、読影を開始できます。

レポートを作成・病院へ送信

遠隔読影を担当する読影医は、送られてきた画像を読影し、診断結果を含む読影レポートを作成します。レポートには、診断に基づいた所見や推奨される治療方針などが詳細に記載されます。作成したレポートを電子メールや専用の医療情報システムなどで依頼元の病院やクリニックに送信して、一連の遠隔読影は完了です。
レポートについても機密情報のため、暗号化されたデータ形式で送信することが重要です。

まとめ

遠隔読影の導入にかかるコストを理解し、適切に予算を組むことが大切です。複数のサービスプロバイダーから見積もりを取ることや、不要なサービスを省くことなど、さまざまな方法で費用をなるべく抑えましょう。

また、費用よりも品質を重視し、病院やクリニックが求める品質を満たした遠隔画像診断支援サービスを選ぶことが重要です。

iMedicalの遠隔画像診断支援サービスは、4つの大学病院との連携により読影医を常時確保し、受注数が増加しても品質を維持する仕組みを構築しています。また、読影依頼システムは操作負担が少ない仕様のため、読影依頼にかかる労力も抑えられます。

CT・MRのレポートは平日17時までの依頼で翌営業日に返却、緊急読影は2時間以内に対応可能です。

2024年6月から開始された「スマート読影 i-Radi ZERO」は、PCで簡単に読影依頼ができ、必要なときだけ利用したい施設や導入費用を抑えたい施設におすすめです。

遠隔画像診断支援サービスの利用を検討している方は、お気軽にご相談ください。

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